新しいシートポストに交換しましたーTHOMSON ELITE SEAT POSTー

COLUMN
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皆さん日々の生活ご苦労様です。

ギョーテンです。

突然ですが、先日シートポストが破損しました。

色々悩んだ結果、THOMSONのアルミ製シートポストに交換することにしました。

カーボン製のシートポストからアルミ製に交換した経緯というか、悩んだ過程をまとめてみましたので、紹介させていただきます。

今使っている(今回壊れた)シートポスト


これまで使っていたのは、S-WORKS(specialized)のCG-Rシートポストという製品。

過去の記事で少し紹介しましたが、エラストマー材(SpecializedではZerttzと呼ぶ)をサドルクランプ下に挟み込んだ、振動吸収性に特化したシートポストです。

公式HP掲載の情報やスペックは以下のとおり。

CG-Rシートポストは「Smoother is Faster:滑らか=速い」というスペシャライズドのコンセプトを一歩先へ進める製品です。FACTカーボン製の革命的なこのポストは、垂直コンプライアンスが18mmでZertz振動減衰機構も内蔵。重量増やフレームの複雑化なしに、比類ない快適性、コントロール、効率性を提供します。どんな路面でも、CG-Rなら一段上の走りが得られます

Specialized公式HPより

(スペック)

■直径:27.2mm
■長さ:350mm
■重さ:255g

※今、公式HPをみたらSOLD OUTになっていました(4月はあったのに……)。現行のROUBAIXには採用されていませんし、すでに廃盤モデルとなってしまったのでしょうか。

どこが壊れたのか

最初はエラストマー材にちょっとした傷がついた程度でした。

特に落車も何もしていなかったので、気にせずそのまま使っていたら、エラストマー材がボロボロ崩れ落ちてくるようになってしまいました。

Specializedを扱っている店舗に問い合わせたら、エラストマー部分のみの交換はできないので、買い直しになるとのこと。

振動吸収性が非常に高く、乗り心地も良かったので気に入っていたパーツですが、エラストマー材の寿命に左右されてしまうというのは、なんだか損した気分になってしまいました。

なので、これを良い機会だととらえ、別のシートポストを試してみようと思い、色々なシートポストを検討していました。

シートポスト基本のはなし

自転車のパーツは、各メーカーから本当に様々な種類が出ていて、選ぶのに非常に悩みます。

シートポストも同様に多くの種類があります。

どうやって選べばよいのか、自分の中の考えをまとめる為に、基本的な知識を紹介させていただきます。

シートポストの役割

シートポスト(シートピラーとも呼ばれたりします)は、サドルと自転車をつなげて、サドルの高さや前後の位置(オフセット量)、角度を調整するパーツです。

サドルの位置というのは非常に重要で、不適切なポジションにサドルが設定された自転車では、うまく力が伝わらず、実力が十分に発揮できなくなるだけでなく、無理してケガをする可能性もあります。

プロのロードレース選手の中には、mm単位でサドルの位置にこだわる選手もいて、レース前に自分で定規を使ってサドル位置を図っている光景をたまに見ます。

そのくらい、地味に走りへ影響する重要なパーツなんです。

シートポストのサイズ

自転車のフレームが様々な大きさがあり、それに合わせて、シートポストも様々なサイズが各メーカより販売されています。

最近は、D型断面やエアロ形状を意識した平べったい断面のシートポストも登場してきていますが、どれも特定のフレームにしか使用できないため、ここでは一般的な丸パイプ形状のシートポストのサイズについて、紹介します。

長さ・シートポストの全長
・大体250~450mmの間の物が多い
・当然、長いほどシートポストは重くなるため、自分のポジションが固まっている人は、余分な部分を自分でカットして、軽量化を図ったりします
・シートポストの直径
・0.2mm毎に用意されていて、ロードバイクは27.2mmや30.9mm、31.6mmのものが比較的主流のサイズです
・フレームによって径の大きさは決まっているため、適合したサイズでないと取り付けられないので、注意が必要です
※シートポストの径がフレーム適合サイズより小さい場合は、シムを噛ませれば何とか取り付けは可能です。
オフセット・シートポストの後退量
・まっすぐなオフセット量0mmのものから、後ろ方向へ曲がっている(オフセットしている)ものまで、同じ製品でもオフセット量の違うものが用意されている場合があります
・0~25mmの間で用意されています

もし、ロードレースへ本格的に参戦を検討されている方がおられましたら、サドルの前後位置については、ルールで制限がありますので、そのあたりも頭に入れてシートポストを検討されたほうが良いかもです(フレームサイズやサドルの長さも関係してきますが)。

サドルの先端部が,ボトムブラケットの中心を通る垂線より少なくとも5cm後方に位置しなければならない。
身体形態上の理由で必要な場合には、サドルの先端部をボトムブラケットスピンドルを通過する垂直線まで前方に移動できる。身体形態上の理由とは、競技者の体格、手脚の長さに関するすべての要素を考慮に入れて判断する。これらの理由から、規定よりも小さい寸法の自転車を使用する必要があると考える競技者は、バイクチェック時にコミッセール・パネルに申告しなければならない。形態上の理由からは、第16条3.(2)d)②に従って、サドルの頂点を前方に動かすか、ハンドルバーの延長部分を前方に動かすことのいずれか1つの免除のみを要請できる。

JCF競技規則集2020 第5章第16条3.(2)②

自転車の乗車ポジションについては、最近流行りの前乗りポジションなんかが良い例です。

前乗りについて、わかりやすい解説をされているページのリンクを下に置いておきますので、参考にしてください。

【一番詳しくて明快な解説】ショートサドルについて考える【たぶんw】(Y’sRoad)

シートポストの素材

ロードバイクのフレームやホイールに使用されているのと同様に、シートポストもアルミ製とカーボン製のものに大きく2分されます。

アルミとカーボンでどんな違いがあるのか、一般的な意見をまとめておきます。

素材値段重量形状乗り心地
アルミ安い重い丸パイプのシンプルなものが多い固い
カーボン高い軽い自由度が高く、エアロ形状のものも多いアルミに比べて振動減衰性が高いため、乗り心地が良い


※上表はあくまで、ネットでよく見かける一般的な意見であって、特に根拠のあるものではありません。

昔はカーボン製シートポストは価格が高くて、上級者のカスタマイズ用のパーツという見方が多かったですが(今も超高級シートポストはある)、最近はエントリーグレードのアルミフレームロードバイクの完成車にもカーボン製シートポストが付属していたりしますので、値段に関する境界はほとんどありません。

重量も同じです。

値段を気にしなければ、カーボン製シートポストと同等以下の重量しかないアルミ製シートポストだってあります(値段込みではカーボン製シートポストの方が軽いものは多い)。

もちろんヒルクライム仕様で、重量を限界まで削りたいというコアな方には、いまだに超高級超軽量カーボンシートポストは存在します(THMとかその代表)。

乗り心地に関しては、自転車全体のパーツ構成と乗り手のスキルによって決まる部分だと思っているので、シートポストをアルミからカーボン製に交換したところで大した効果は見込めないと考えています。

S-WORKSのCG-Rシートポストのように振動吸収性に性能を極振りしたようなパーツもあるので、一概には言えませんが。

ただ、その特化した振動吸収性も、仕事をしているのは大体エラストマー材かバネなので、カーボン製だから振動吸収性に優れているというわけではありません。

カーボン製シートポストの利点は、形状の自由度にあるというのが自分の見解です。

ですが、自分の愛車に取り付けられるのは昔からある丸パイプ形状のみなので、この利点も自分にとってはあまり意味のないものです。

選んだシートポストーTHOMSON ELITE SEAT POSTー

上のようなことを踏まえて、今回、新しいシートポストに選んだのは、THOMSONのELITE SEAT POSTです。

30年に及ぶコンピューター制御マシニング装置(CNC)における豊富な技術と経験を持つアルミ部品メーカーです。航空機業界最大手2社の機体に使用される部品を任されるほどの高い信頼性と強度設計に基づいて作られるその製品は、今ではレース用ステム・シートポストのベンチマークとなっています。

THOMSON公式HPより(http://www.mizutanibike.co.jp/?allbrand=thomson

THOMSONのシートポストは、アルミ板を丸めて作られたわけではなく、アルミの塊から押し出された鋼管から1本1時間をかけて削り出される、非常に手間のかかる工程を得て製造されています。

特筆すべきはその精度で、真円度が非常に高いため、フレームへの取り付けが非常にスムーズで、密着度も高いため、ズレ落ちてくる頻度もほかのシートポストに比べて少ないです。

(スペック)
■カラー:ブラック
■セットバック:16mm
■ポスト径:27.2mm
■長さ:330mm
■重さ:241g

THOMSONを選んだ理由は、

  1. 重さがS-WORKS CG-Rシートポストと同等以下
  2. 「工業製品として非常に高精度」という謳い文句が好き
  3. 見た目。シンプルでありなが間近で見たときのなんとも言えない美しさ

の、3つです。ぶっちゃけほぼ性能に関しては考慮せず選びました。

S-WORKS CG-Rシートポストを長く使ってみて、振動吸収性の向上のためには、何かしらの追加構造(エラストマー材など)が必要で、それがロードバイク本来の性能を多少なりとも犠牲にしている、ということがよくわかりました。

なので、今回は基本に立ち返る意味でも、シンプルなものを選びました。

※さらに重量が50gほど軽い、MASTERPIECE SEATPOSTもありますが、お値段もちょっと高いですし、重量差自体にそこまで魅力を感じていいないので、こちらにしました。

ファーストインプレッション


先日、シートポストを交換して初めての実走ライドをしてきましたので、第一印象の感想を紹介します。

※ド素人なので、パーツ自体の良さというよりは、今まで使っていたS-WORKS CG-Rシートポストと比較になります。

乗り心地

特に変わらず。

強いていえば、ちょっと荒れた路面では体が上下にゆさゆさと揺れる感じがなくなって、姿勢が安定した気がする。

重さ

特に変わらず。

実際、重量は変わっていませんので当たり前ですが。むしろ10gほど軽量化できました。

ダンシング時の自転車の挙動(振りやすさ?)

特に変わらず。

これも、重量がほとんど変わっていないので当たり前。

ペダリング

気持ち、以前よりきれいに、しっかりと力をペダルにのせられている気がします。

これは、上で書いたゆさゆさした感触がなくなったからかなと個人的に思っています。

振動吸収性

残念ながら、特に変わらず。

90km走った程度で、しかも日本の綺麗な舗装路であれば多分どんなシートポストでも同じなんじゃなかろうかというのが今回の実走で得た感想です。

加えて、自分は28Cのチューブレスタイヤを履いていますので、走った時に振動吸収性についてはその影響が多分にあるような気がします。

インプレ総括

自分の中では、カーボン製からアルミ製に交換しても大して違いが分かりませんでした(より長距離を走れば違いが分かるかもしれませんが)。

ただ、見た目がかっこいい+ペダリングが綺麗に回せる気がするという2つの良い点がありましたので、自分的には交換して満足です。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

自分の見解として、シートポストは素材で選ぶのではなく、自分の出したいポジションによって選んでよいと思います。

あとは、見た目と予算で自由に決めて良いです。

THOMSONのシートポストも、交換してから1度しか実走していませんので、これからどんどん走って、もう少し深いインプレッションを書いていきたいと思います。

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