自転車用ベルに熊よけ鈴は必要か? 自転車ベルの今後のトレンドを大予想してみました

COLUMN
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みなさん、日々の生活ご苦労様です。

ギョーテンです。

今回は、ロードバイクなどスポーツ用自転車に装着するベルの今後のトレンドとして、

クマよけ機能が来るんじゃないか? 

と、ふと思いついたので記事にしてみました。

一時期(5~6年前?)、「クマよけ鈴」をサドルの後ろにつけるのが流行っていたのですが、最近は全く見なくなりました。

ただし、「一周まわって新しい」が最近のトレンドのキーワードのようなので、ロードバイクでもそういったことが起きるのではないかと勝手に想像してみました。

自転車におけるベルの役割

まず、自転車においてベルは必要なものでしょうか?

道路交通法では以下のように記載されています。

第五十四条 車両等(自転車以外の軽車両を除く。以下この条において同じ。)の運転者は、次の各号に掲げる場合においては、警音器を鳴らさなければならない。
一 左右の見とおしのきかない交差点、見とおしのきかない道路のまがりかど又は見とおしのきかない上り坂の頂上で道路標識等により指定された場所を通行しようとするとき。
二 山地部の道路その他曲折が多い道路について道路標識等により指定された区間における左右の見とおしのきかない交差点、見とおしのきかない道路のまがりかど又は見とおしのきかない上り坂の頂上を通行しようとするとき。
2 車両等の運転者は、法令の規定により警音器を鳴らさなければならないこととされている場合を除き、警音器を鳴らしてはならない。ただし、危険を防止するためやむを得ないときは、この限りでない。

道路交通法第五十四条より

また、各都道府県の公安員会が定めた交通規則には、自転車の警音器の装着について、以下のように記載されています。

第13条 法第71条第6号の規定により車両等の運転者が遵守しなければならない事項は、次に掲げるとおりとする。
(1) 有効な性能の警音器を備えていない自転車を運転しないこと。
〔中略〕

大阪府道路交通規則より

上は大阪府の交通規則ですが、近畿地方2府5県の交通規則すべてに同様の内容が記載されていました。

法律上「警音器を鳴らさなければならない」、「警音器を備えていない自転車を運転してはならない」と書かれていますので、公道を走る場合は、自転車を含む軽車両も警音器、つまりベルを装着のうえ走行しなければいけません。

利用する機会がほぼないのにいるのか? という疑問は誰もが思うところなのですが、法律がそうなっているので、守らなければいけないという結論になるかと思います。

「有効な性能」とはどんなものか?

法律に記載されている「有効な性能の警音器」とはどんな性能を指すのか、調べてみたのですが、明確な情報はネット検索程度では見つかりませんでした。

日本工業規格(JIS)にて、一般用自転車及び幼児用自転車に用いるベルの規格がありますが、JISに適合していれば「有効な性能の警音器」といえる、という確実な根拠は見つかりませんでした。

よって、「有効な性能」というのが明確に示されていない以上、市販されている自転車用のベルであれば法律上の罰則を受けることはないと推測できます。

ちなみに、JISでは自転車用ベルの性能について、以下のとおり規定されています。

6 性能
6.1 音圧レベル ベルは7.1の試験を行ったとき,音圧レベルは75 dB(A)以上でなければならない。ただし,7.1.2 c)の1 m±0.01 mの距離で測定する場合は,81 dB(A)以上でなければならない。

日本工業規格JISD9451より

セミの鳴き声が約70dBだそうなので、意外としっかり音が出るものでないとJIS規格は満たせないようです(おそらく、車道を走行する自動車にも聞こえる必要があるため、このような大きな音が設定されていると考えられます)。

参考ページ:日本工業規格JISD9451

ロードバイクのベルにクマよけ機能がなぜ必要か

道路交通法上はベルがついていれば、クマよけの鈴なんてものは必要ありません。

ではなぜ、これからの自転車用ベルに「クマよけ」機能がトレンドになると思ったかというと、日本でグラベルロードが流行りだしているからです。

グラベルロードは読んで字のごとく、グラベル、つまり未舗装の砂地や山道を走ることに特化した自転車です。

アメリカなど広大な敷地を有する大陸では、主に砂や岩で構成された荒野を走るイメージが強いですが、日本でグラベルロードといえば、木々に覆われた山中を指します。

何が言いたいかというと、山中は基本的に野生動物たちのテリトリーであり、そこにはクマやイノシシなど、人間へ危害を加える可能性がある動物も含まれています。

そこへなんの準備もなしに突撃して、ばったりクマやイノシシに出会って大けがを負う、という事件が今後増えてくる気がしてならないのです。

それに、今でもロードバイクで長距離ライドに出かける方は、酷道とよばれる、ほとんど整備の手が入っていないような林道を進むことも多いと思いますので、今のうちから準備しておいて損はないと思います。

今はメーカーの戦略上、グラベルロードバイクとオンロードバイクでカテゴリーが分かれていますが、将来的にはどんな道でも走破可能なオールロードバイクへと統合されていく可能性が高いですので、オンロードバイクのベルもクマよけ機能の付属が必須になる可能性が高いと考えました。

一部のグラベルイベントでは、参加者にクマよけ鈴の着用義務が課されることもあるようなので、準備しておいて損はないのではないでしょうか。

ちなみに、クマは最高50km程度のスピードで走ることが出来ます。

「自転車だから全力出せば振り切れる」と思ったら大間違いなので、万が一遭遇したら慌てず、冷静な行動を心掛けましょう。

自転車の全力についてくるクマの動画を貼り付けときます。

この動画がフェイクである可能性は否定できませんが、「もし自分に起きたら」という恐怖は十分に想像できます。

クマよけ機能付きベルの紹介

自転車に取り付け可能な、クマよけ機能付きの自転車ベルを紹介します。

東京ベル TB-K1 森の鈴

THE クマよけの鈴。

ベル本体を引くことで、揺れても音が鳴らない消音機能が備えられていますので、TPOに応じた使い方が可能です。

Timber Mountain Bike Bell

ロードバイクのハンドルバーにマウント固定でき、レバーを上下する簡単操作なので、ハンドルバーを握ったままで「消音or鳴らす」の切り替えが可能なクマよけの鈴です。

一般的なベルの、「指で弾いて音を鳴らす」という機能はないので、こちらを使用する場合は、別途ベルを装着する必要があります。

通常のベルは持っていて、クマよけの鈴を追加で検討している方にお勧めです。

東京ベル TB-SZ1 鈴丸

レバーの上げ下げで、消音モードと鳴音モードの切り替えが可能。

かつ、消音モード時にでも指で弾いて音を鳴らすことが可能なので、通常のベルとしてもクマよけの鈴としても、これ一つで利用が可能な、まさに今後のトレンドを代表する商品。※個人の見解です。

グラナイトデザイン クリケットベル

東京ベルの鈴丸と同様、消音モードと鳴音モードに切り替えが可能、かつ、消音モード時に指で弾いて音を鳴らすことができるベルのハイブリットタイプ。

デザイン的にはこちらのほうが洗練されている印象を受けますが、音の違いや操作方法など比較してお好みのベルを使用していただければと思います。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

MTB界隈では、クマよけの鈴をつけて走るということは割とポピュラーみたいですが、ロードバイクに乗っている方にとっては認知度が低いアイテムだと思います。

本来のくまよけ機能の他にも、街中で前方にいる自転車や歩行者へ自分の存在を伝えることが出来るというメリットもあります(鳴りすぎると相手に不快感を与えてしまいますので、限度がありますが)ので、自転車ベルを探されている方は、この機会にぜひ、「クマよけ」機能つきを検討してみてはいかがでしょうか。

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